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管楽器のタンギングのコツ【初心者向けに図と楽譜で解説】

吹奏楽

タンギングの練習正しくできていますか?

最初の音の立ち上がり、曲の中でスラーの切れ目など、実はいろいろなところでタンギングを使い演奏をしています。

もちろん、速さも大切ですが、音の形や音色も大切にしないと曲を練習するときにうまく演奏できません。基礎練習の大切さは思った以上に大きいです。

「そんなこと言われても、どのようにすればいいのかわからない」

と思いますよね。

わたしも正しいタンギングなんて、中学生の時にサックスを始めた時はわかりませんでした。

高校生になってから正しい練習方法や気をつけるポイントを知りました。

 

ちょっとしたコツを意識することで、曲の演奏にも役に立つタンギングの練習ができます。

今回は正しいタンギングのための3つのコツと、音が1つ出せれば練習できる練習方法を楽譜つきで紹介します。

 

みさまち Profile
中学生で吹奏楽部を始めサックスを吹き始める。
高校生になり、吹奏楽の強豪校で3年間吹奏楽にひたる。
音楽大学に入学し、4年間サックスを学ぶ。
大学卒業後、演奏家を目指すもうまくいかず…吹奏楽部の顧問になる。
わたしはサックスが専門ですが、この記事の内容は全ての管楽器を演奏する方の参考なります。
最後まで読んでいただけたら幸いです。

タンギング練習 3つのコツ

1、音は切るけど息は出したまま

タンギングというと、音を切るイメージですよね。

確かに音を切ります。

しかし、ここで気をつけてほしい最大のポイント

楽器に入れている息は止めない。楽器に息を入れ続けます。

え、音を切るのに息を切らない?

 

なぜかというと、次の音をスムーズに出すためです。

 

5mのホースイメージしてください。

ホース=自分の体
ホースを流れる水=息
だとしましょう。

最初にじゃ口を開けて水を出すと、ホースの先に水が出てくるまで少し時間がかかります。

しかし、じゃ口を閉めずに手でホースの先をふさいで水を止めた場合、手を離すとすぐに水が出てきます。
※水の勢い耐えられないから止められない。という意見は、ちょっと置いておいてください。

 

ホースの水と同じように、タンギングで息を止めていたら、次の音を出すまでに時間がかかってしまいます。

曲のテンポが早かったり、音符が短かったりすると時間がかかってしまっては間にまいません。

 

そのため、息を止めずに舌のみで音を止めます。

これこそが、タンギングの最大のポイントです。

 

むしろ最初はこれだけ意識して練習すればOKです。

 

2、舌はつけることより離すことを意識

タンギングをするときに、気をつけてほしい舌の意識です。

つけようとするより、離そうと思ってください。
タンギングの目的は音を止めることであって、舌をつくことではありません。
実際に楽器を演奏して試してほしいのですが、
少し舌がマウスピースやリードに当たっただけで音は止まりませんか?
実は…つけることを意識してしまうと当たる舌の面積が大きくなります。その分舌の動きが遅くなります。

舌を離すことを意識することで、早くキレのよいタンギングができるようになります。

 

舌の離す勢いをイメージするなら、

熱いものに手が触れて「アッツ!」となる手の感じです

 

 

3、口の中の舌の位置を考えてみよう

口の中で自分の舌とマウスピースやリードがどのような位置関係になっているか

考えたことはありますか?

演奏中の口の中は医療機器を使わない限り見えないので、難しいですよね。

自分の感覚を頼りに、口の中で舌の位置がどうなっているか考えてみましょう。

 

チェックポイントは大きく2つ

<チェックポイント>
□ 舌先の位置
□ 舌がマウスピースまたはリードにあたる位置
これだけです。

どうですか?

 

わたしのおすすめの位置は

マウスピースやリードに当たる位置は舌先ではなく、舌先から1.2cm〜1.5cm。

舌先でしてしまうと、やりにくく、どうしても早い動きができません。

 

そして、舌先は下の前歯の裏側に当てておくといいです。

 

横から見たイメージ図を描きました。

下の前歯の裏に舌先を当て、

そこを支えにしてタンギングしてみましょう。

 

実際に練習してみよう

では、実際に練習をしてみましょう 。

タンギングの練習は、とにかくゆっくりから始めましょう。

速さは60からがおすすめです。それより遅い速さで始めても問題ありません。

ゆっくり、丁寧に、確実に。

これが何より大切です。

音符も長い音符から始めます。

楽譜には「ファ」の音が書いてありますが、
自分が出しやすい音から練習してください。

まずは4分音符から

 

続いて、8分音符

 

そして、16分音符

 

もし、リズムが取れるのであれば

3連符にも挑戦してみましょう。

リズムが難しいと感じたら3連符は後回しにしてもらって大丈夫です。

今回の練習目的はタンギングです。

リズム練習で3連符ができるようになった後で大丈夫です。

 

最後に、すべてのリズムが演奏できるようになったら

 

2分音符から順番に吹く練習をしてみましょう。

少し難しいですが、リズムの変わりめに注意しながら練習してみてください。

 

楽器がなくてもできる練習

楽器を演奏する時間が限られてる!

そんな方におすすめの、楽器がなくてもできる練習を紹介します。

 

1つ目は、

「タタタタタ」としゃべってみる

とにかく「タタタタ」舌を意識して。

実際に楽器を演奏しているつもりで

タンギングをする舌の位置を再現して練習すると効果が大きいです。

 

2つ目は、

早口言葉(タ行)の練習をしてみる

例文を2つ紹介します。

・この竹垣に竹立てかけたのは竹立てかけたかったから竹立てかけた。
(このたけがきに たけたてかけたのは たけたけかけたかったから たけたてかけた)
・たいへん達者な足袋屋さん太鼓の代わりにタライをタンタン叩いてたんかを切った
(たいへんたっしゃなたびやさん たいこのかわりに たらいをたんたんたたいて たんかをきった)

など。

これもタンギングの舌の位置を再現して練習すると、効果が大きいです。

その分むずかしくなるので、早口言葉といいつつもゆっくりから練習してみましょう。

また、言葉をはっきり発音することを意識して練習してみるといいです。

 

速さよりも音の美しさを大切にしよう

タンギングは早いことに越したことがないのは間違いないです。

実際テンポ140の曲で16分音符のタンギングが出てくくることもあります。

ただ、これは正しいタンギングができているからこそだと思っています。特に、楽器を始めたばかりの初心者さんは音の美しさの方を大切にしてほしいです。

タンギングの速さを意識するのではなく、美しい音を出すためのタンギングを練習してみてください。

そうすれば、きっと曲を演奏するときに美しい音のつなぎ方ができるようにるはずです。

 

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